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22010,09,29
3
4<author>
5munepi
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7<title>
8オープンソースカンファレンス 2010 Tokyo/Fall 参加レポート
9
10<description>
11<p>
12Project Vine は、
139/10, 9/11 に開催されました <a href="http://www.ospn.jp/osc2010-fall/">オープンソースカンファレンス 2010 Tokyo/Fall</a>(以下、OSC 2010 Tokyo/Fall)に参加しました。
14今回は、OSC 2010 Tokyo/Fall の参加レポートと一緒に、
159/11 に行ったセミナーの発表を文面でお伝えします。
16</p>
17
18<h2>オープンソースカンファレンス 2010 Tokyo/Fall に参加してきました!</h2>
19<p>
201 日目の活動はブースのみでした。
21参加スタッフの都合上、
22この日にメディア配布ができない状態になってしまいました。
23これではマズイということで、
24前日に Project Vine 代表の鈴木さんが「Vine Linux 5 USB Live system」を作成して下さいました。
25<p>
26<img src="images/20100929-0.png" />
27</p>
28<p>
29「Vine Linux 5 USB Live system」とは、
30通常ハードディスクにインストールする Vine Linux 5 を USB メモリにインストールし、
31Vine Linux 5 を USB メモリからブートできるようにしたものです。
32これは、単に Vine Linux 5 を USB メモリにインストールしたものではなく、
33ライブ USB に特化した調整が施されています。
34</p>
35<p>
36「Vine Linux 5 USB Live system」は、現段階ではお試し版ですが、
37近い将来に公開する予定をしております。
38</p>
39<p>
402 日目の活動は、ブースとセミナーでした。
41この日からようやく
42Vine Linux 5.1 Respin 版のインストールメディアの配布ができるようになりました。
43Vine Linux 5.1 Respin 版は、Vine Linux 5.1 + 5.1 リリース後から現時点までのアップデートを適応したものです。
44i386 版と x86_64 版のインストールメディアを 100 枚ほど用意しましたが、
45i386 版の方を持っていかれる方が多かったです。
46最終的には 70, 80 枚程度のインストールメディアを配布できました。
47インストールメディアの配布と同時におこなっていた
48「Vine Linux 5 USB Live system」作成サービスは 5 名の方がご利用下さいました。
49</p>
50
51<h2>「私の Vine Linux 5 デスクトップを見せます!」</h2>
52<img src="images/20100929-1.png" />
53<p>
54セミナーの発表を記事にしました。
55セミナーの時間の都合上、話し切れなかった内容も盛りこんでおります。
56</p>
57
58<h3>Vine Linux 5デスクトップ再入門</h3>
59<img src="images/20100929-2.png" />
60<p>
61Vine Linux 5 は、
622009 年 9 月 24 日に 5.0 リリース、
632010 年 2 月 26 日に 5.1 リリースをしました。
64そして、5.2 は来月(2010 年 10 月)にリリースを予定しております。
65Vine Linux 5 がリリースされてから、約 1 年が経ちました。
66この間に、新しいソフトウェアも多数登場し、
67デスクトップ環境もずいぶんと変化しております。
68</p>
69
70<h3>Vine Linux マニュアル</h3>
71<img src="images/20100929-3.png" />
72<p>
73Vine Linux 5 の「Vine Linux マニュアル」は現在調整中です。
74先日開催しました Vine Linux ユーザの集い 2010.08―みんなでドキュメント更新大会での成果やアイデアが盛り込まれる予定です。
75</p>
76
77<h3>アプリケーションの追加と削除</h3>
78<img src="images/20100929-4.png" />
79<p>
80Vine Linux 5.0 がリリースされてからこれまで追加された新しいデスクトップ向けのアプリケーションを、「アプリケーションの追加と削除」に追加していきます。
81</p>
82
83<h3>3 つの営み</h3>
84<img src="images/20100929-5.png" />
85<p>
86本セミナーのテーマ "パーソナルユースの活用事例の紹介" として、
87(私の独断と偏見がかなりはいっておりますが、)
88次の "3 つの営み" に焦点を当てて、
89新しいデスクトップ向けのアプリケーションをご紹介します。
90</p>
91
92<h3>文章を綴る</h3>
93<img src="images/20100929-9.png" />
94<p>
95当日のセミナーでは、アイコンだけを順番に表示させて、
96会場に「このアイコンのアプリケーションは何でしょうか?」を投げておりました。
97</p>
98
99<h3>ibus-mozc</h3>
100<img src="images/20100929-10.png" />
101<p>
102Vine Linux 5 をインストールすると、
103デフォルトの漢字変換システムは SCIM + Anthy になっています。
104ここ 1 年くらいの間、
105SCIM に代わるといってもよい入力メソッドフレームワーク
106<a href="http://code.google.com/p/ibus/">iBus</a> 
107が安定して使用できるようになりました。
108また、Google が発表したオープンソースな日本語入力
109<a href="http://code.google.com/p/mozc/">Mozc</a>(モズク)が使えるようになり、
110快適な日本語変換の定番となりつつあります。
111</p>
112<p>
113デフォルトの漢字変換システムは SCIM + Anthy から、
114iBus + Mozc への変更方法をご紹介します。
115</p>
116<p>
117まず、Synaptics や apt-get を用いて、
118ibus, ibus-mozc, ibus-qt パッケージをインストールします。
119</p>
120<pre class="screen">
121$ sudo apt-get install ibus ibus-mozc ibus-qt
122</pre>
123<p>
124Emacs で iBus を使いたい方は、ibus-el パッケージもインストールして下さい。
125</p>
126<p>
127[システム] → [設定] → [ユーザ向け] → [漢字変換システムの選択] を実行します。
128</p>
129<img src="images/20100929-10-1.png" />
130<p>
131入力方式 ibus を選択して、[ OK ] を押します。
132</p>
133<img src="images/20100929-10-2.png" />
134<p>
135iBus を利用するための設定が完了しますので、
136一度ログアウトしてから、ログインし直して下さい。
137</p>
138<img src="images/20100929-10-3.png" />
139<p>
140なお、コマンドラインからも ibus に変更できます。以下のコマンドを実行するだけです。
141</p>
142<pre class="screen">
143$ setime ibus
144</pre>
145<p>
146ログインして、システムトレイの iBus のアイコンを右クリックして、
147[設定] を選択します。
148</p>
149<img src="images/20100929-10-4.png" />
150<p>
151iBus の設定で、インプットメソッド タブを選択し、インプットメソッドの選択から、日本語 → Mozc を選択します。
152</p>
153<img src="images/20100929-10-5.png" />
154<p>
155Mozc が選択されたことを確認したら、[ 追加(A) ] ボタンを押すと、インプットメソッドに 日本語 - Mozc が追加されます。
156</p>
157<img src="images/20100929-10-6.png" />
158<p>
159これで、iBus + Mozc が使えるようになっています。Mozc の変換精度をお試し下さい。
160</p>
161
162<h3>OpenOffice.org</h3>
163<img src="images/20100929-11.png" />
164<p>
165Synaptic の アプリケーション/オフィスツールには、
166<a href="http://www.openoffice.org/">OpenOffice.org</a> v2.4.1 がパッケージとして一応存在します。
167</p>
168<p>
169しかし、OpenOffice.org の最新版は v3.2.1 になっており、
170OpenOffice.org v2.4.1 は古くて少々使いにくいかと思います。
171</p>
172<img src="images/20100929-12.png" />
173<p>
174Vine Linux 5 では、OpenOffice.org をベースに機能拡張した
175<a href="http://www.go-oo.org/">Go-oo</a> のユニバーサルバイナリ版を
176install-assist-Go-oo パッケージによりインストールできます。
177</p>
178<pre class="screen">
179$ sudo apt-get install install-assist-Go-oo
180</pre>
181<p>
182Vine Linux 5.2 がリリースされる頃には、
183「アプリケーションの追加と削除」からでも
184install-assist-Go-oo パッケージがインストールできるようになる見込みです。
185</p>
186<img src="images/20100929-12-1.png" />
187
188<h3>TeXworks</h3>
189<img src="images/20100929-13.png" />
190<p>
191新しい TeX ディストリビューション
192<a href="http://tug.org/texlive/">TeX Live</a> 
193に標準搭載されてている
194<a href="http://www.tug.org/texworks/">TeXworks</a> 
195は、新しい TeX ドキュメント制作環境です。
196UTF-8 で編集する TeX に特化したエディタ(左側ウィンドウ)に、
197PDF プレビュアー(右側ウィンドウ)が統合されており、
198簡潔で操作しやすいインタフェースを備えています。
199</p>
200<pre class="screen">
201\documentclass{jsarticle}
202\usepackage{otf}
203\begin{document}
204森\UTF{9DD7}外と内田百\UTF{9592}とが\UTF{9AD9}島屋に行くところを想像した。
205
206\CID{7652}飾区の\CID{13706}野屋
207\end{document}
208</pre>
209<p>
210texworks パッケージだけでは使えません。
211TeX 環境をあらかじめ構築しておく必要があります。
212Vine Linux 5 であれば、task-tetex をインストールすると一通りの環境が整います。
213</p>
214<pre class="screen">
215$ sudo apt-get install task-tetex texworks
216</pre>
217
218<h3>Web と親しむ</h3>
219<img src="images/20100929-16.png" />
220
221<h3>firefox ≠ Fx for Vine Linux???</h3>
222<img src="images/20100929-17.png" />
223<p>
224Mozilla Firefox のソースコードはオープンソースですが、
225Mozilla Foundation が Firefox&reg;、Firefox ロゴの商標を所有している(<a href="http://mozilla.jp/about/licensing">Mozilla ライセンス・商標ポリシー</a>)ため、
226firefox と同じソースコードで独自ビルドしたバイナリ &quot;firefox&quot; は許諾を得ない限り Firefox と名乗れません。
227以前は、コミュニティエディションが許されていたので Vine Linux でも &quot;Firefox コミュニティエディション&quot; と名乗っていましたが、
228現在では、unofficial build として、
229Fx for Vine Linux という名前になっています(<a href="http://ml.vinelinux.org/vineseed/msg02790.html">[VineSeed:19638]</a>)。
230</p>
231<p>
232<a href="http://www.google.com/chrome">Google Chrome</a> が登場してから、
233私は Fx for Vine Linux をアドオンのための
234"Web アプリケーション端末" として使っているだけです。
235</p>
236
237<h3>Google Chrome</h3>
238<img src="images/20100929-18.png" />
239<p>
240Vine Linux 5 でも
241<a href="http://www.google.com/chrome">Google Chrome</a> 
242を使いたいということで、
243さっそくダウンロードしてインストールなさった方も多いと思います。
244</p>
245<pre class="screen">
246$ rpm -qp google-chrome-stable_current_i386.rpm
247警告: google-chrome-stable_current_i386.rpm: ヘッダ V3 DSA 署名: NOKEY, key ID 7fac5991
248google-chrome-stable-6.0.472.55-58392
249$ sudo apt-get install google-chrome-stable_current_i386.rpm
250パッケージリストを読みこんでいます... 完了
251依存情報ツリーを作成しています... 完了       
252'google-chrome-stable_current_i386.rpm' として google-chrome-stable を選択しました
253以下のパッケージが新たにインストールされます:
254  google-chrome-stable
255アップグレード: 0 個, 新規インストール: 1 個, 削除: 0 個, 保留: 0 個
2560B/27.1MB のアーカイブを取得する必要があります。
257展開後に 73.8MB のディスク容量が追加消費されます。
258変更を適用しています...
259準備中                                ############################## [100%]
260更新/インストール中
261  google-chrome-stable-6.0.472.55-58392. ############################## [100%]
262job 2 at Mon Sep 20 17:34:00 2010
263完了
264</pre>
265<p>
266google-chrome を実行してみます。
267</p>
268<pre class="screen">
269$ google-chrome
270/usr/bin/google-chrome: /usr/lib/libz.so.1: no version information available (required by /usr/bin/google-chrome)
271/usr/bin/google-chrome: /usr/lib/libz.so.1: no version information available (required by /usr/bin/google-chrome)
272/usr/bin/google-chrome: /usr/lib/libstdc++.so.6: version `GLIBCXX_3.4.9' not found (required by /usr/bin/google-chrome)
273</pre>
274<p>
275アレ??? google-chrome が動きませんね。
276</p>
277<pre class="screen">
278$ strings /usr/lib/libstdc++.so.6 | grep GLIBCXX
279GLIBCXX_3.4
280GLIBCXX_3.4.1
281GLIBCXX_3.4.2
282GLIBCXX_3.4.3
283GLIBCXX_3.4.4
284GLIBCXX_3.4.5
285GLIBCXX_3.4.6
286GLIBCXX_3.4.7
287GLIBCXX_3.4.8
288GLIBCXX_FORCE_NEW
289</pre>
290<p>
291ということで、Vine Linux 5 では Google Chrome が動きません(泣
292</p>
293
294<h3>Chromium</h3>
295<img src="images/20100929-19.png" />
296<p>
297Google Chrome のベースになっている
298Google のオープンソースウェブブラウザ
299<a href="http://code.google.com/chromium/">Chromium</a> 
300を Vine Linux 5 で提供できるようになりました。
301</p>
302<p>
303Synaptic や apt-get を用いて、
304chromium パッケージをインストールすると、すぐに利用できます。
305</p>
306<pre class="screen">
307$ sudo apt-get install chromium
308</pre>
309
310<h3>Adobe Flash Player</h3>
311<img src="images/20100929-20.png" />
312<p>
313Flash は多くのサイトで使用されており、
314Flash Player がインストールされていないと、
315何かと Web ブラウジングに支障をきたしてしまうことでしょう。
316</p>
317<img src="images/20100929-21.png" />
318<p>
319Vine Linux 5 を紹介していただいているいくつかのサイトでは、
320<a href="http://www.adobe.com/jp/products/flashplayer/">Adobe Flash Player</a> 
321の rpm を直接ダウンロードしてインストールしているという記事をしばしば見かけます。
322</p>
323<img src="images/20100929-21-1.png" />
324<p>
325Vine Linux 5 では、install-assist-flash-plugin パッケージを用意しております。
326このパッケージをインストールすることで、
327自動的に Adobe のサイトから flash-player の rpm を取得し、
328いくつかの依存関係も解決し、取得した rpm をインストールをします。
329</p>
330<pre class="screen">
331$ sudo apt-get install install-assist-flash-plugin
332</pre>
333<p>
334install-assist-flash-plugin を利用して flash-plugin をインストールしておくと、
335手動で flash-plugin の更新管理をせずに済みます。
336また、x86_64 では現状で 32bit 版 flash-plugin を利用せざるをえないため、
337いくつかの 32bit ライブラリ(compat32-* パッケージ)の依存関係を解決したり、
338後処理をしないといけませんが、
339install-assist-flash-plugin
340はそのような煩わしい処理をすべてやってくれます。
341</p>
342
343<h3>その他の install-assist パッケージ</h3>
344<p>
345<a href="http://www.adobe.com/jp/products/reader/">Adobe Reader</a> 
346や <a href="http://www.adobe.com/jp/products/air/">Adobe AIR</a>
347の install-assist パッケージも用意されています。
348これらもあわせてご利用下さい。
349</p>
350<ul>
351<li>Adobe Reader: install-assist-AdobeReader_jpn</li>
352<li>Adobe AIR: install-assist-AdobeAIR</li>
353</ul>
354
355<h3>映像や音楽を楽しむ</h3>
356<img src="images/20100929-25.png" />
357<p>
358Vine Linux では、ソフトウェア特許に絡むマルチメディア形式に対応するために、
359self-build により手元の環境でライブラリをビルドすることにより、サポートしています。
360</p>
361
362<h3>MPlayer</h3>
363<img src="images/20100929-26.png" />
364<p>
365<a href="http://www.mplayerhq.hu/">MPlayer</a> 
366はコマンドラインベースの動画プレイヤです。
367MPlayer をコマンドラインから毎回制御するのは面倒ですので、
368通常 GUI フロントエンドを利用します。
369Vine Linux 5 では、以下の 3 つの MPlayer フロントエンドが利用できます。
370</p>
371<ul>
372<li><a href="http://sites.google.com/site/kdekorte2/gnomemplayer">Gnome MPlayer</a>: gnome-mplayer</li>
373<li><a href="http://smplayer.sourceforge.net/">SMPlayer</a>: smplayer</li>
374<li>gmplayer</li>
375</ul>
376<p>
377私がオススメする MPlayer の GUI フロントエンドは、
378Gnome MPlayer です。
379gmplayer では、あまりに非力すぎます。
380SMPlayer は Gnome MPlayer よりも見た目はクールですが、
381Gnome MPlayer よりもメモリを少し多く消費します。
382</p>
383
384<h3>VLC media player, Totem 動画プレイヤー</h3>
385<img src="images/20100929-27.png" />
386<p>
387<a href="http://www.videolan.org/vlc/">VLC media player</a> 
388もオススメしたい動画プレイヤです。
389大抵のマルチメディア形式ならば、再生してくれるでしょう。
390</p>
391<p>
392<a href="http://projects.gnome.org/totem/">Totem 動画プレイヤー</a> は、
393Gnome デスクトップ向けのシンプルなマルチメディアプレイヤーです。
394self-build-xine-lib-extras もあわせてインストールしておけば、
395多くのマルチメディア形式を再生できるでしょう。
396</p>
397
398<h3>Rhythmbox</h3>
399<img src="images/20100929-28.png" />
400<p>
401<a href="http://www.rhythmbox.org/">Rhythmbox</a> は、
402iTunes の影響を強く受けていると思われる音楽管理アプリケーションです。
403比較的軽快に動作してくれます。
404self-build-gstreamer-plugins-ugly, self-build-gstreamer-plugins-ffmpeg
405もあわせてインストールしておけば、多くの音楽形式を再生できるでしょう。
406</p>
407<p>
408もちろん、gnome-mplayer, vlc, totemm-xine などでも、楽曲を再生できます。
409</p>
410
411<h3>「Vine Linux 5 USB Live system」の紹介</h3>
412<p>
413Vine Linux 5 USB Live system のデモンストレーションを鈴木さんにしていただきました。
414このデモ中にジャンケン大会をしまして、
415ジャンケンに勝った 2 名の方に
416Vine Linux 5 USB Live system 導入済み USB メモリをプレゼントしました。
417</p>
418
419<h3>We love Vine Linux!</h3>
420<img src="images/20100929-29.png" />
421
422<h3>Thank you.</h3>
423<img src="images/20100929-30.png" />
Note: See TracBrowser for help on using the repository browser.