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<h1 class="title">Vine Linux 5CR について</h1>
<h3 id="ポイント">ポイント</h3>
<p>
Vine Linux 5CR では、前バージョンの4.2CRから多く改良が加えられました。
特にに以下の点において重点的に改良されています。
</p>
<ul>
 <li>軽量・高速</li>
 <li>収録ソフトウエアの刷新</li>
 <li>x86_64 アーキテクチャ対応</li>
 <li>ルック＆フィールの改善</li>
 <li>ユーザフレンドリなツール群</li>
 <li>USBメディアからのインストールに対応</li>
</ul>

<h3 id="システム要件">システム要件</h3>

<h4 id="x86">x86 (32bit) バージョン</h4>
<dl>
 <dt>CPU</dt>
 <dd>Pentium 1GHz 相当以上<br />
     (i686クラス以上推奨)
 </dd>
 <dt>メモリ</dt>
 <dd>256MB以上 (512MB以上推奨)</dd>
 <dt>HDD</dt>
 <dd>最小構成で700MB以上<br />
     フルインストールで4GB以上
 </dd>
</dl>

<h4 id="x86_64">x86_64 (64bit) バージョン</h4>
<dl>
 <dt>CPU</dt>
 <dd>64bit 対応の AMD64 または Intel64 アーキテクチャのCPU<br />
     (Athlon64,Phenom,Opteron,Core2,Core i7,i5,i3など)
 </dd>
 <dt>メモリ</dt>
 <dd>512MB以上 (1GB以上推奨)</dd>
 <dt>HDD</dt>
 <dd>1GB以上(4GB以上推奨)</dd>
</dl>

<h3 id="VineLinux5CRの特徴">Vine Linux 5CR の特徴</h3>
<p>
Vine Linux 5CR は以下のような特徴を備えています。
</p>

<h4 id="軽量高速">軽量・高速</h4>
<ul>
 <li>起動時のメモリ消費量を軽減
 </li>
 <li>前バージョンと比べ約半分の起動時間に軽減
 </li>
</ul>

<h4 id="対応アーキテクチャの拡大">対応アーキテクチャの拡大</h4>
<ul>
 <li>32bit版であるi386に加えて64bit版x86_64に対応
 </li>
</ul>

<h4 id="ルックフィールの改善">ルック＆フィールの改善</h4>
<ul>
 <li>起動時のコンソールの隠蔽
  <ul>
   <li>bootsplash による起動時および終了時のスプラッシュスクリーン<br/>
       <a href="images/vine5-bootsplash.png"><img src="images/vine5-bootsplash-s.png"></a></li>
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>フォント
  <ul>
   <li>標準のユーザインタフェースに使われるゴシック体としてVLゴシックの大幅改良<br/>
       (M+フォント1700文字+VLフォント2200文字が新デザイン)
   </li>
   <li>フリーの明朝体として IPA 明朝を採用
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>商用フォント(5CRのみの特徴)
  <ul>
   <li><a href="http://www.ricoh.co.jp/font/">リコー社製</a>のTrueTypeフォント8書体<br/>
       LXゴシック,LXゴシックE,LX創英角ゴシックUB,LX明朝,LX丸ゴシック,LX丸ゴシックB,LX創英角ポップ,LX正楷書体
   </li>
   <li><a href="http://www.dynacw.co.jp/">ダイナコムウェア社製</a>のTrueTypeフォント5書体<br/>
       DF中太丸ゴシック体,DF極太明朝体,DFまるもじRDW7,DFPOPステンシルW7,DFフリー流葉
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>テーマの改良
 </li>
</ul>

<h4 id="商用アプリケーションの収録">商用アプリケーションの収録(5CRのみの特徴)</h4>
<ul>
 <li>Adobe Reader 9.3.4 (PDFリーダー)</li>
 <li>Adobe Flash Player 10.1 (Flashプラグイン)</li>
</ul>

<h4 id="go-oo">オフィススイートの収録(5CRのみの特徴)</h4>
<ul>
 <li>OpenOffice.org の改良版である <a href="http://go-oo.org/">Go-oo</a> を収録
  <ul>
     <a href="images/go-oo.png"><img src="images/go-oo-s.png"></a>
  </ul>
 </li>
</ul>

<h4 id="パッケージ管理ツール機構の拡充">パッケージ管理ツール・機構の拡充</h4>
<ul>
 <li>パッケージのアップデート・インストールの簡略化
  <ul>
   <li>アップデートマネージャの採用<br />
       GNOME 利用時に通知スペースにパッケージ更新情報を表示<br/>
      <a href="images/update-watch.png"><img src="images/update-watch-s.png"></a>
   </li>
   <li>おすすめパッケージの簡易インストールツール<br/>
      <a href="images/v-a-i.png"><img src="images/v-a-i-s.png"></a>
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>自動パッケージ生成
  <ul>
   <li>self-build システムにより配布に制限のあるパッケージなどをインストール時に自動的にビルドしてインストール
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>動的なカーネルモジュール生成
  <ul>
   <li>dkms による自動的なカーネルモジュールの生成
   </li>
  </ul>
 </li>
</ul>

<h4 id="その他">その他</h4>
<ul>
 <li>ハイバネーションの安定化
  <ul>
   <li><a class="missing wiki" href="/wiki/TuxOnIce" rel="nofollow">TuxOnIce</a> 3.0 によるシステム休止の高速・安定化
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>各種自動設定
  <ul>
   <li>udev, Hal によるハードウエア自動設定
   </li>
   <li>X.org X11 server 1.6 による X の自動設定
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>サウンドサーバ
  <ul>
   <li>従来の Esound に変わり、<a class="wiki" href="/wiki/PulseAudio">PulseAudio</a> サウンドサーバを採用
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>デフォルトロケール
  <ul>
   <li>UTF-8 ロケールを標準に変更
   </li>
  </ul>
 </li>
</ul>

<h4 id="収録ソフトウエアの刷新">収録ソフトウエアの刷新</h4>
<ul>
 <li>コアコンポーネント
  <ul>
   <li>Kernel-2.6.27.51
   </li>
   <li>glibc-2.8, gcc-4.1.2
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>GNOME
  <ul>
   <li>2.26.3 を収録
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>TeX
  <ul>
   <li>ptetex3-20090610 への更新および UTF-8 対応
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>Emacs
  <ul>
   <li>Emacs23 を標準とし、各種設定のシステム標準化
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>ブラウザ
  <ul>
   <li>Fx 3.5.8 ブラウザ(Mozillaテクノロジーベース)
   </li>
  </ul>
 <li>メールクライアント
  <ul>
   <li>Sylpheed 3.0.1
   </li>
  </ul>
 </li>


</ul><h3 id="変更点">変更点</h3>
<p>
Vine Linux 5 には以下のような仕様上の変更点があります。
</p>
<ul>
 <li>UTF-8 ロケール
  <ul>
   <li>従来の EUC-JP ロケールで日本語のファイル名を使用していた場合は "convmv" コマンドなどで変更する必要があります。
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>外部 kernel モジュール
  <ul>
   <li>従来はコンパイル済みの kernel モジュールパッケージが配布されていましたが、
       dkms を用いた自動ビルドに変更されました。
       環境によってはビルドに時間がかかる可能性があります。
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>X の自動設定
  <ul>
   <li>X においてポインターデバイスは HAL による自動設定がされるようになりました。
       そのまま xorg.conf に記述しても反映されません。
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>ATA ドライバの変更
  <ul>
   <li>Vine Linux 4.2 で古い ATA ドライバで認識していたデバイス(/dev/hdaなど)
       の多くは SCSI サブシステムの SATA ドライバでの認識(/dev/sdaなど)
       に変更になりました。
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>gnome-system-tools の廃止
  <ul>
   <li>システム管理ツール群は gnome-system-tools から system-config-* に変更になりました。
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>ネットワーク設定
  <ul>
   <li>標準のネットワーク設定は <a class="wiki" href="http://trac.vinelinux.org/wiki/NetworkManager">NetworkManager</a> 管理になりました。
       多くのネットワーク関連の設定ファイルも同様にNetworkManager管理下におかれます。<br />
       GNOME パネルの通知エリアにあるNetworkManagerアプレットからユーザによる設定を行うことができます。
       (NetworkManagerを止めて従来の方法を利用することも可能です)
   </li>
  </ul>
 </li>
 <li>一部コーデックの削除
  <ul>
   <li>従来含まれていた音声/映像コーデックの一部が標準パッケージから削除されました。
       これらは self-build システムによる自動ビルドにより追加インストールすることができます。
   </li>
  </ul>
 </li>
</ul>


<h3 id="アップグレードにおける注意点">アップグレードにおける注意点</h3>
<ul>
 <li>アップグレードを行う場合は DVD/USB エディションの利用をおすすめします。
     収録パッケージが多いためアップグレードが完了する割合がたかくなります。
 </li>
 <li>アップグレードにおいては、CD/DVD/USB でのアップグレード処理が完了したあとに、
     apt や synaptic により残りのアップグレードを行う必要があります。
<pre>
# apt-get update
# apt-get -f install
# apt-get dist-upgrade
</pre>
 </li>
 <li>apt-line (/etc/apt/sources.list や /etc/apt/sources.list.d/*.conf)に
     4.2 などの古いリポジトリが含まれていた場合に、依存関係が混乱し
     aptが正常に動作しなくなる場合があります。
     アップグレード前、またはインストーラでのアップグレード後にリポジトリ設定を確認してください。
 </li>
 <li>Vine Linux 用以外のパッケージ、商用ソフトウエア等を利用している場合は、
     正常にアップグレードできない可能性が高くなります。
     あらかじめ削除しておくことをおすすめします。
 </li>
 <li>多くの場合 ATAドライブのデバイス名が /dev/hdX から /dev/sdX に変更になっています。
     標準状態では/etc/fstab等がラベル指定になっているため、
     アップグレードで変更の影響は受けませんが、
     デバイス名を直接指定している場合は正常にアップグレードできない可能性があります。
     インストーラでアップグレードする前にラベル指定に変更しておくことをおすすめします。
 </li>
</ul>

<h3 id="参考収録ソフトウエア一覧">(参考) 収録ソフトウエア一覧</h3>
<ul><li>アプリケーション
<ul><li>Gnome-2.26.3
</li><li>Fx 3.5.11 (based on firefox-3.5.11-source)
</li><li>Sylpheed-3.0.2
</li><li>Pidgin-2.7.3
</li><li>totem-2.26.3

</li><li>rhythmbox-0.12.5
</li><li>audacious-2.1
</li><li>gimp-2.6.7
</li><li>Emacs-23.1
</li><li>tetex-3.0/ptetex3-20090610
</li></ul></li><li>主要コンポーネント
<ul><li>kernel-2.6.27.51
</li><li>glibc-2.8
</li><li>gcc-4.1.2
</li><li>X.org X11R7.4/Xserver 1.6.3
</li><li>gtk+-2.16.5
</li><li>glib2-2.20.4
</li></ul></li><li>サーバアプリケーション
<ul><li>apache2-2.2.14
</li><li>postfix-2.6.3
</li><li>bind-9.6.1P3
</li><li>samba-3.3.10

</li><li>cups-1.3.11
</li><li>proftpd-1.3.2a
</li></ul></li><li>スクリプト言語
<ul><li>ruby-1.8.7.174
</li><li>perl-5.10.0
</li><li>python-2.5.4
</li></ul></li></ul><hr />