source: projects/vine-desktop-guide/trunk/help/gnome-basic.xml @ 2882

<chapter id="gnome-basic">
        <title>標準デスクトップ環境GNOMEの利用</title>
        <para>ログインに成功すると<xref linkend="gnome" />を利用することができます。</para>
        <figure id="gnome">
                <title>標準デスクトップ環境GNOME</title>
                <graphic fileref="figures/gnome.png" />
        </figure>
        <para>上部にある<guimenu>アプリケーション</guimenu>メニューから、各種アプリケーションを利用することができます。標準で利用できるアプリケーションについては、<xref linkend="desktop-useapp" />を参照してください。</para>
        <para>また、<guimenu>システム</guimenu>メニューの<guimenuitem>ヘルプ</guimenuitem>から、「デスクトップのユーザ・ガイド」など様々なヘルプを参照することができます。</para>

        <sect1 id="input-ja">
                <title>GUI環境での日本語入力</title>
                <para>GUI環境で日本語を入力するには入力メソッド<footnote><para>入力メソッド = Input Method で、X上で動くものは X Input Method、略して XIM と呼ばれることが多いです。</para></footnote><application>SCIM</application>(及びかな漢字変換エンジン<application>Anthy</application>)を用います。アプリケーションの文字入力可能な場所で<keycombo><keycap>Shift</keycap><keycap>スペースキー</keycap></keycombo>を押すことによって<xref linkend="scim" />が表示され日本語入力が可能になります。<footnote><para>一部のXアプリケーションは日本語入力に対応していません。</para></footnote></para>
                <figure id="scim">
                        <title>SCIMパネル</title>
                        <graphic fileref="figures/scim.png" />
                </figure>
                <note>
                        <title>エディタEmacs上での日本語入力</title>
                        <para>エディタ<application>Emacs</application>上では<keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>￥</keycap></keycombo>または<keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>＼</keycap></keycombo>で切替えになります。</para>
                        <para>他のXアプリケーションと同様に、<keycombo><keycap>Shift</keycap><keycap>スペースキー</keycap></keycombo>を押すことによって<application>SCIM</application>と<application>Anthy</application>による日本語入力もできます。</para>
                </note>

                        <para>デフォルトではローマ字かな入力方式になっており、例えば『kanji』と入力すれば『かんじ』と表示されます。目的の文章を入力し、<keycap>スペースキー</keycap>を押す事により変換することができます。文節の移動や確定など基本的なキー操作については、<xref linkend="scim_keybind" />を参照してください。</para>
                        <table id="scim_keybind">
                                <title>SCIMのキーバインド</title>
                                <tgroup cols="2">
                                        <tbody>
                                                <row>
                                                        <entry>変換</entry>
                                                        <entry>スペースキー</entry>

                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>キャンセル</entry>
                                                        <entry><keycap>Esc</keycap></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>確定</entry>
                                                        <entry><keycap>Enter</keycap></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>前の文節</entry>
                                                        <entry><keycap>←</keycap></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>次の文節</entry>
                                                        <entry><keycap>→</keycap></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>文節を広げる</entry>
                                                        <entry><keycombo><keycap>Shift</keycap><keycap>→</keycap></keycombo></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>文節を縮める</entry>
                                                        <entry><keycombo><keycap>Shift</keycap><keycap>←</keycap></keycombo></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>前の候補</entry>
                                                        <entry><keycap>↑</keycap></entry>
                                                </row>
                                                <row>
                                                        <entry>次の候補</entry>
                                                        <entry><keycap>↓</keycap></entry>
                                                </row>
                                        </tbody>
                                </tgroup>
                        </table>
                        <para>キーバインドの変更など設定を変更する方法は、<xref linkend="scim-setup" />を参照してください。</para>
                        <para>また、SCIM以外の漢字入力システムに変更する方法は、<xref linkend="gsetime" />を参照してください。</para>
        </sect1>

        <sect1 id="keyboard-and-mouse">
                <title>マウスのかわりにキーボードで操作する</title>
                <para>
                        マウスで、チェックをつける、クリックする、ドラッグする、といった動作については、キーボードで操作できることも多いです。マウスの調子が悪いときなどには、キーボードも利用してください。
                </para>

                <para>メニューなどで ( ) があってその中に アンダーラインの付いた文字 が書かれている場合、<keycap>Alt</keycap>キーを押しながらその文字のキーを押すことで、利用できることが多いです。</para>
                <para>ただし、日本語入力が On になっていると利用できません。<keycombo><keycap>Shift</keycap><keycap>スペースキー</keycap></keycombo>(Wnn8 では <keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>スペースキー</keycap></keycombo>)などで日本語入力を Off に切り替えてください。</para>

                <para>たとえば、<application>firefox</application> でこのマニュアルを読んでいる場合、<keycombo><keycap>Altキー</keycap><keycap>v</keycap></keycombo>、<keycap>z</keycap>、<keycap>i</keycap> とキー操作するとどうなるか試してみてください。(<keycombo><keycap>Altキー</keycap><keycap>v</keycap></keycombo>、<keycap>z</keycap>、<keycap>r</keycap> で元にもどるはずです。)</para>

                <para>こうした操作はキーボードショートカットなどとも呼ばれます。</para>

                <para>一般的なキー操作は<xref linkend="select-with-keyboard" />に挙げたものがあります。</para>

                <para>キーボードフォーカス<footnote><para>keyboard focus、現在、文字入力や操作を行うように選択されている位置。</para><para>フォーカス(焦点)が合っていると点線で囲まれたり、色が変わったり、カーソルが点滅したりします。</para></footnote>がどこにあるかによって、動作が変わる場合もあります。</para>

                <para>GNOME でのキーボードショートカットの設定方法については、<xref linkend="gnome-keybinding-properties" /> を参照してください。</para>

                <table id="select-with-keyboard">
                        <title>キーボードでの操作</title>
                        <tgroup cols="2">
                                <thead>
                                        <row>
                                                <entry>キー</entry><entry>効果</entry>
                                        </row>
                                </thead>
                                <tbody>
                                        <row>
                                                <entry><keycap>Tab</keycap></entry>
                                                <entry>キーボードフォーカスを移動します。<keycombo><keycap>Shift</keycap><keycap>Tab</keycap></keycombo> とすると、戻ります。</entry>
                                        </row>
                                        <row>
                                                <entry><keycombo><keycap>Alt</keycap><keycap>文字キー</keycap></keycombo></entry>
                                                <entry>( ) があって、その中にアンダーラインの付いた文字が書かれている場合、そこにキーボードフォーカスを移動します。ボタンの場合クリックしたのと同じ動作をします。チェックボックスがある場合には、チェックをつけます。</entry>
                                        </row>
                                        <row>
                                                <entry><keycap>スペースキー</keycap> , <keycap>Enter</keycap></entry>
                                                <entry>チェックをつけたり、外したりします。また、ボタンの場合、クリックするのと同じ動作をします。</entry>
                                        </row>
                                        <row>
                                                <entry><keycap>矢印</keycap> , <keycap>PageUp</keycap> , <keycap>PageDown</keycap></entry>
                                                <entry>キーボードフォーカスが タブ にある場合、となりのタブに表示を切り替えることができます。スライダー にある場合、スライダーを上下左右に動かすことができます。プルダウンメニュー にある場合、選択肢を選ぶことができます。
                                                </entry>
                                        </row>
                                        <row>
                                                <entry><keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>PageDown</keycap></keycombo> , <keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>PageUp</keycap></keycombo></entry>
                                                <entry>表示する タブ を切り替えます。また、キーボードフォーカスがスライダーやプルダウンメニューにある場合は、最初、最後の候補に移動します。</entry>
                                        </row>
                                </tbody>
                        </tgroup>
                </table>

                <para>これらは、これから説明するアプリケーションでも利用できると思います。</para>
        </sect1>

        <sect1 id="workspace">
                <title>ワークスペースと仮想コンソール</title>
                <variablelist>
                        <varlistentry>
                                <term>ワークスペース</term>
                                <listitem><para>GNOMEでは、ワークスペースという仮想画面が利用でき、ワークスペース毎に違うウィンドウを表示できます。デフォルトでは、メインのワークスペースを含めて6つのワークスペースが使えるようになっており、パネル上のワークスペース切り替え器によって表示するワークスペースを変更する事ができます。</para>
                                        <para>ワークスペース切り替え器を右クリックし、設定(P)を選ぶと、ワークスペースの数などを設定できます。</para></listitem>
                        </varlistentry>
                        <varlistentry>
                                <term>仮想コンソール</term>
                                <listitem>
                                        <para>GNOMEを利用しているときにもコンソール画面を使いたい場合があります。このとき一旦ログアウトするのは面倒です。そのようなときのために、仮想コンソールが用意されています。GNOMEが動かなくなったときなどに仮想コンソールで操作したりできます。</para>
                                        <para>仮想コンソールに移るには、<keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>Alt</keycap><keycap>F1</keycap></keycombo>〜<keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>Alt</keycap><keycap>F6</keycap></keycombo>で、各仮想コンソールに移ることができます。また、<keycombo><keycap>Ctrl</keycap><keycap>Alt</keycap><keycap>F7</keycap></keycombo>でGNOMEの画面に戻ることができます。</para>
                                        <para>なお、仮想コンソールはGNOME以外のデスクトップ環境、ウィンドウマネージャでも利用できます。また、ランレベル3で起動している場合も利用可能です。</para>
                                </listitem>
                        </varlistentry>
                </variablelist>
        </sect1>
</chapter>

<!--
vi:syntax=docbkxml
-->