chkpkg スクリプトマニュアル chkpkg スクリプトは、build 後の rpm package に対して実行することで 各種のチェックが実行できるスクリプトです。 特に、既存のパッケージに対し、変更を加え build した場合に想定外の 変更がされていないことを確認することに威力を発揮します。 1,chkpkg スクリプトで出来ること   ・サイン漏れを検出できます。   ・Vendor / Distribution Tag の欠損を検出できます。   ・RPM Package の Changelog の変更漏れを検出出来ます。    (Changelog は変更したが、日付を変更し忘れた場合も検出できます)   ・新旧パッケージ間の収録ファイル内容の差分を表示できます。    これにより、BR: 漏れ、依存パッケージ忘れなどが検出できます。   ・新旧パッケージ間の Requires の差分を表示できます。    これにより、BR: 漏れ、依存パッケージ忘れなどが検出できます。   ・Plus Package への依存状況が表示できます。    これにより、main package が plus package に依存することが検出できます。 2,option の説明   -h  ヘルプを表示します。   -v  詳細な出力を表示します。   -d  収録ファイルの比較のとき、/usr/share/doc の内容の違いを      無視します。   -i  Signature チェック、Vendor Tag チェックでエラーが検出されても      処理を続行します。   -b  vbootstrap モードで実行します。    3,使い方、要求環境   chkpkgv.sh [options] rpmpackage(s)   内部で sudo を多用しているので sudo が使えるようにしてください。   apt で比較パッケージを自動的に get してくるので、ネットワーク   接続が必要です。また、apt が正常に動く環境が必要です。 4,vbuilder との併用   vbuilder で package を build する時に --no-install option を   付けて build してください。   また、--sign option を付けて build することを推奨します。   これは chkpkg スクリプトの Signature チェックで引っかかる   ためです。   put 前に sign するのがポリシーな方は chkpkg スクリプトで   -i オプションを付加してエラーを無視してください。   chkpkg スクリプトに -b を付けて実行してください。   chkpkgv.sh -b [other options] rpmpackage(s)   -b を付けることにより、vbootstrap の root に対して chroot して   チェックを実行します。 4,新旧比較   比較対象の旧パッケージは、以下のように選択されます。    旧パッケージが install されている場合は install されている    パッケージに対し比較を実行します。    旧パッケージが install されていない場合は apt-get で    旧パッケージを get し、それに対し比較を実行します。   旧パッケージを apt で get した場合は、アーカイブに download   されるだけで install はされません。 5,制限事項   vbootstrap の root は    /var/local/vbootstrap/5.2_i386   にスクリプト内にハードコードされています。   (ようは x86_64 で i386 package を確認することを想定している)   変更する必要がある場合は、スクリプトを直接書き換えてください。   virtual package はうまく扱えません。 6,作成者、免責など   chkpkg スクリプトは    Satoshi IWAMOTO   が作成しました。   chkpkg スクリプトは無保証です。   patch、改良などの変更は大歓迎です。   著作権などは放棄します。ご自由にお使いください。