ダイアルアップ接続(PPxP)の設定 Vine の標準 PPP クライアントである PPxP を利用して PPP 接続をするための基本的な方法を説明します。 PPxP は PPxP開発チームによって開発されたソフトウェアです。 必要なパッケージと操作 PPxP を利用するには ppxp のパッケージが必要になります。スーパーユーザ(root)でインストールしてください。 # apt-get install ppxp PPxP を利用できるユーザは、tty グループと uucp グループと lock グループに参加していなければなりません。あるユーザ hoge を PPxP 利用可能にするためには、スーパーユーザ(root)で以下のように実行します。 # /usr/sbin/ppxpadduser hoge PPxP のインターフェース PPxP の本体は ppxpd です。Vine では /usr/sbin/ppxpd としてインストールされています。これを一般ユーザ権限で操作するインターフェースがいくつか用意されており、Vine では以下の 3 つがインストールされます。 どのインターフェースにおいても、「quit」は PPxP 本体の終了(接続をすべて切断し設定をクリア)を表し、「bye」はインターフェースの終了(接続はそのまま、設定もそのまま)ですので注意して下さい。 ppxp 標準のコンソールインターフェース(CUI)です。最も細かい設定を行うことができます。コマンドラインから ppxp とタイプすることで実行します。 tkppxp Tcl/Tk を使った X の GUI インターフェースです。PPxP の様々な状態を表示したり、設定したりすることができます。Vine では、また、GNOME のメニューの「アプリケーション」「Vine Linux メニュー」から呼び出すことができます。 xppxp,xppxpm X の GUI インターフェースです。シンプルな機能で、xppxpm は表示サイズが小さいため、PPxP の状態を常に表示させるのに向いています。 接続の設定 ここでは PAP/CHAP による設定を扱います。まずは ppxp や tkppxp を利用して接続のための設定を行うのですが、qdial コマンド(実体は tkppxp)を実行するのがよいでしょう(図:qdial)。なお、ppxp インターフェースの qdial コマンドを利用することもできます。 qdial を実行するには、GNOME のメニューの「アプリケーション」「Vine Linux メニュー」から「PPPの設定(qdial)」を選ぶか、コマンドラインに以下のように打ち込みます。 $ qdial 標準設定 デバイス名 モデムが接続されている通信ポートのデバイス名を指定します。通常は /dev/modem でよいのですが、明示的に指定したい場合は、/dev/ttyS0(DOS/Windows の COM1)や/dev/ttyS1(DOS/Windows の COM2)とします。 ダイアル方式 Tone(トーン)、Pulse(パルス)、Data(データ)、Isdn(ISDN)、Piafs(PIAFS)から指定します。 電話番号 接続先の電話番号を指定します。0 発信の内線番号の場合、先頭に「0,」を付加して下さい。 ログインユーザ名 PPP 接続用の(ユーザ)ログイン名を指定します。メールアカウント名ではありませんので注意して下さい。 ログインパスワード PPP 接続用のパスワードを入力します。入力内容は表示されません。入力を間違えた場合は、CtrlU を押して最初から入力しなおします。 パスワード(確認) 上で入力したパスワードを確認するために、同じものを入力して下さい。 接続時にログウィンドウを表示する tkppxp を利用して接続する場合に、接続ログを表示します。 詳細設定 認証プロトコル 認証プロトコルを PAP CHAP/MD5 CHAP/MS、PAP、CHAP/MD5、CHAP/MS から選択します。通常は PAP CHAP/MD5 CHAP/MS でよいでしょう。 PPP モード PPP の接続モードを active、passive、kick から選択します。通常は active でよいでしょう。 モデムタイプ 接続されているモデムや TA の形式を選択します。通常のモデムならば generic を指定します。 アイドル時間 ここで指定した秒数だけ通信がないと、自動的に接続が切断されます。自動切断したくない場合は 0 を指定します。 IP マスカレード IP マスカレードを利用して IP アドレスを変換するネットワークアドレスとマスクの大きさを指定します。通常は何も指定しなくてもかまいません。 VJ 圧縮 PPP の圧縮機能を使用するかどうかを指定します。通常は y でかまいません。 DNS 設定 接続時の resolv.conf の書き換え PPP 接続されたときに名前解決用のファイル /etc/resolv.conf を書き換えるかどうかを指定します。接続が終了すればもとのファイルに戻ります。 「No」は書き換えを行いません。「Yes」は PPP サーバから DNS サーバを受け取った場合はそれを使用し、受け取らなければ下の指定を利用します。「Fix」は無条件に下の設定を利用します。通常は「Yes」でいいでしょう DNS サーバの指定 PPP 接続時に利用する DNS サーバを指定します。プロバイダから DNS サーバ(ネームサーバ)が指定されている場合は、ここに設定します。 下のボタン 接続 現在設定されている内容で接続します。 更新 現在設定されている内容を PPxP に伝えます。 保存 現在設定されている内容を保存します。内容は ~/.ppxp/conf/<設定ファイル名>として保存され、後から再利用することができます。 閉じる qdial を閉じます。PPxP 自体は動き続けます。 終了 すべての接続を切断し、PPxP を終了します。 保存した設定を利用して接続する qdial を利用して保存した設定ファイルを利用して、設定を回復することができます。 ppxp コマンドを利用する方法 コマンドラインインターフェースである ppxp を利用するのが簡単です。以下のようにすれば接続されます。 $ ppxp <保存した設定ファイル名> PPxP version ... interface: ul0 ppxp> connect : PPXP> ppxp のコマンドプロンプトが「PPXP」になれば接続成功ですが、どれか一文字でも小文字のままならば接続のどこかで失敗しています。最初の「p」はダイアル中、次の「p」は接続中、次の「p」はユーザの認証中、最後の「p」はネットワークの設定中を意味しますので、トラブルシューティングの役に立てて下さい。また、~/.ppxp/log/<設定ファイル名>.logにログが保存されていますので、どの部分で失敗しているかを確かめて下さい。 接続中は ppxp インターフェースを閉じることができます。 PPXP> bye 再び ppxp インターフェースで PPxP にアクセスするためには、下のようにします。 $ ppxp PPXP> 接続を切断するためには、下のようにします。 PPXP> disconnect PPxP を完全に終了したい(接続を終了し、設定をリセットする)場合は、以下のようにします。 PPXP> quit なお、ppxp のプロンプトを表示させずに、コマンドラインから直接命令を送ることもできます。「ppxp -C <ppxp コマンド>」とするだけです。つまり、 $ ppxp hoge ppxp> auto on ppxp> connect$ ppxp -C source hoge $ ppxp -C auto on $ ppxp -C connect と同じです。 tkppxp コマンドを利用する方法 まず、tkppxp を起動します。GNOME のメニューの「アプリケーション」「Vine Linux メニュー」から「PPP接続(tkppxp)」での起動もできます。 $ tkppxp & メニューの「File→Load Configuration」から保存した設定ファイルを選び、「OK」ボタンを押します。右側に設定ファイルの名前が表示されるのがわかるでしょうか。 また、 $ tkppxp 保存した設定ファイル名 & とすれば、設定ファイルが読み込まれた状態で tkppxp が起動します。 tkppxp の一般的な操作用のボタンは、オーディオ機器の操作ボタンと似ています。 再生ボタン → 接続 停止ボタン → 切断 早送りボタン → 通信が自動切断されるまでの時間を延長 録音ボタン → 自動切断までのカウントダウンを停止 一時停止ボタン → tkppxp を閉じる(PPxP は動いたまま) 取り出しボタン → すべての接続を切断し PPxP を終了 tkppxp には様々な表示スタイルがあります。Window Maker の Dock に入れて使いたい場合は、 $ tkppxp -style dock & で起動しておき、画面下に表示されるミニアイコンの枠をドラッグし、Dock の空いている部分にドロップすればよいでしょう。このアイコンをクリックすると、tkppxp のメインウィンドウが開きます。 xppxp、xppxpm コマンドを利用する方法 xppxp は tkppxp よりもシンプルな機能のインターフェースです。tkppxp に比べて、設定機能や自動切断までの時間延長の機能がありません。その代わり、右上の「PPxP」という文字をクリックすると、ppxp インターフェースを使ったターミナルが起動しますので、それを利用して下さい。xppxp を利用するためには、コマンドラインで以下を実行します。 $ xppxp & また、$ xppxp 保存した設定ファイル名 &とすれば、設定ファイルが読み込まれた状態で xppxp が起動します。 xppxp の一般的な操作用のボタンは、オーディオ機器の操作ボタンと似ています。 再生ボタン → 接続 停止ボタン → 切断 録音ボタン → オンデマンド接続の設定 一時停止ボタン → xppxp を閉じる(PPxP は動いたまま) 取り出しボタン → すべての接続を切断し PPxP を終了 xppxpm は、xppxp の表示をアイコン並に小さくしたもので、継続的な接続状態の表示に向いています。Vine では、Window Maker の Dock (画面右側のアイコン)の上から 5 番目にデフォルトで起動されています。各種の操作は、この表示部を左クリックして表れる操作窓で行います。 Dock 内の xppxpm の起動コマンドは、アイコン背景を右クリックして表示されるメニューの「設定」の「アプリケーションのパスと引数」で設定できますので、起動時に設定ファイルを読み込みたい場合は、設定ファイル名を追加しておくと便利です。 オンデマンド接続 PPxP には、外部ネットワークへのアクセスを検知して自動的に PPP 接続を開始する機能があります。この機能を利用するためには、まず接続用の設定ファイルを読み込んでおかなければなりません。設定ファイルの読み込みかたは、を参照して下さい。 ppxp 「auto on」コマンドを実行する コマンドラインから 「ppxp -C auto on」を実行する tkppxp 「Auto」文字列を押す xppxp 「録音ボタン」を押す xppxpm クリックメニューから「Auto On」を選ぶ どのインターフェースでも、PPxP がオンデマンド接続モードになっているかは確認できるでしょう。オンデマンド接続モードの時は、現在のネットワーク接続で解決できないネットワークアクセスが発生すると、自動的に PPxP による接続が開始されます。自分が意図しない自動接続が起こった場合は、ログの「SYS:TRIGGER:」の行に接続要求元の IP やポート番号が記録されていますので、参考にして下さい。 なお、ネットワークカードなどで他のネットワークに繋がっている場合、オンデマンド接続を終了した後にルーティングテーブルが狂ってしまう不都合が起こる場合があります。 その他の情報 この文書に書かれている情報は、PPxP の機能のごく一部です。詳しくは、PPxPガイド(/usr/share/doc/ppxp-*/ja/guide.html) を参照して下さい。 ADSL,FTTH接続(PPPoE)の設定 PPPoE は PPP接続を LAN などの Ethernet で利用するものです。(PPP over Ethernet) ADSL や CATV や FTTH(光ファイバ) ではこの方式が用いられている場合が多いです。 PPPoE クライアントである RP-PPPoE を利用して PPPoE 接続をするための基本的な方法を説明します。 RP-PPPoE は Roaring Penguin社によって開発されたソフトウェアです。 PPPoEクライアントが必要かどうか確認しましょう PPPoEクライアントが不要となる場合 ADSL や FTTH の場合、プロバイダ等から PPPoE の機能をもったモデムやルータをレンタルしている場合が多いです。 モデムやルータが PPPoE の機能をもっている場合には、 モデムやルータがプロバイダとの間で PPPoEの認証 と IPアドレスの取得 を行い、 Linux側ではモデムやルータを参照することでインターネットへの接続が可能になります。 インターネット -- PPPoE認証 -- モデム・ルータ -- 必要となる設定部分 -- Linux この場合では Linux側では PPPoE クライアントは必要ありません。モデムやルータが DHCPサーバ と同じ機能を果たすことになります。 LANの設定 を参照し、スーパーユーザ(root)で netconfig を起動し「Use dynamic IP configuration (BOOTP/DHCP)」をチェックしてください。 このようなモデムやルータの場合、 ブラウザを使ってモデムやルータにアクセスすることで PPPoE の設定ができる場合が多いです。 設定方法はモデムやルータに付属する説明書、またプロバイダの説明書などをお読み下さい。 一時的に、固定 IPアドレスを割り振ることでブラウザなどを通してモデムやルータにアクセスできるようになる場合があります。 netconfig で IP address に 192.168.0.1 のように数字を入れ、あとは TAB キーを押すことで Netmask: などの数字をうめてみてください。 モデムのアドレスが 192.168.0.1 のように指定されていたら最後の数字だけを変えて 192.168.0.2 のようにしてみるといいでしょう。 モデムやルータの設定が済んだら、netconfig で、固定 IP ではなく DHCP を利用するように設定しなおしてください。 PPPoEクライアントが必要となる場合 モデムやルータが PPPoE の機能をもっていない場合、 また、モデムやルータの機能を利用しない場合、PPPoE クライアントが必要になります。 この場合は、モデムやルータはただの回線の一部みたいなものとして考えることもできます。 インターネット -- PPPoE クライアント -- Linux 必要なパッケージと操作 PPPoE を利用するには rp-pppoe と ppp のパッケージが必要になります。スーパーユーザ(root)でインストールしてください。 # apt-get install rp-pppoe ppp 接続、切断などを一般ユーザで操作するためには rp-pppoe-gui もインストールしてください。 rp-pppoe はキーボードでの操作(CUI)のものなので、マウス等で設定したい(GUIを使いたい)場合にも rp-pppoe-gui が必要になります。 # apt-get install rp-pppoe-gui apt-get でインストールするのであれば rp-pppoe-gui をインストールすれば rp-pppoe,ppp も一緒にインストールされます。 PPPoE のインターフェース PPPoE の本体は pppoe です。Vine では /usr/sbin/pppoe としてインストールされています。 設定、接続、切断などこれを操作するためのシェルスクリプトが用意されています。 これを一般ユーザ権限で操作するインターフェースがいくつか用意されており、Vine では以下の 2つが利用できます。 rp-pppoe 標準のコンソールインターフェース(CUI)です。基本的にスーパーユーザ(root)でのみ利用できます。 Vine Linux 起動時に自動的に接続、終了時に自動的に切断といった操作をするためのスクリプトも含まれています。 rp-pppoe-gui Tcl/Tk を使った X の GUI インターフェースです。PPPoE の様々な状態を表示したり、設定したりすることができます。 設定を行うことで一般ユーザでも接続、切断等ができるようになります。 接続の設定 tkpppoeによる設定 ここでは、パッケージ rp-pppoe-gui の tkpppoe コマンドでの設定方法を説明します。 pppoe-setup を用いて設定する場合の説明は を参照してください。 設定の不整合が起こることがありますので pppoe-setup と tkpppoe を同時に使用しないでください。 スーパーユーザ(root)で tkpppoe コマンドを実行します。 # tkpppoe 標準設定 tkppoe と pppoe-setuppppoe-setup は、以前は adsl-setup という名前でした。での設定で必要となる項目です。プロバイダの資料などをご確認ください。 基本設定 接続名 tkpppoe では、ユーザ名やパスワードなど、接続先ごとに設定を保存しておくことができます。プロバイダの名前や回線の種類などで名前をつけておきます。 設定ファイルは /etc/ppp/rp-pppoe-gui/conf.接続名 になります。 ユーザ名 PPPoE 接続用の(ユーザ)ログイン名を指定します。メールアカウント名ではありませんので注意して下さい。 username@domainname というものであれば、 tkpppoe では @の左側 を ユーザ名 username として利用します。 pppoe-setup では、@とドメイン名(@の右側)も含めて username@domainname という形を利用します。 ネットワーク tkpppoe では @の右側 を ネットワーク名 domainname として利用します。 パスワード PPPoE 接続用のパスワードを入力します。入力内容は表示されません。入力を間違えた場合は、CtrlU を押して最初から入力しなおします。 NIC と DNS イーサネット・インタフェース LANカード、LANボードのデバイス名を指定します。 通常 /dev/eth0 ですが、pppoe-setup , tkpppoe ともに、/dev/ の部分を除いて eth0 という形で利用します。 複数の LANカードなどを利用している場合は /etc/modprobe.confalias eth数字 モジュール名 という記述を見てデバイスの数字を指定してください。$ cat /etc/modprobe.conf また /var/log/messages にも情報があるかもしれません。# grep "[Ee]th" /var/log/messages DNS設定 From Server:プロバイダの資料に「設定する必要はありません」と書かれている場合はこれを利用します。 Specify:プロバイダの資料で DNSサーバの IPアドレスが指定されている場合はこれを選択し、下の プライマリDNS と セカンダリDNS の欄にそれぞれの IPアドレスを入力します。セカンダリDNS のIPアドレスがない場合、セカンダリDNS は空欄のままでかまいません。 Do not Adjust:PPPoE での接続時に DNSの設定を変更しません。 オプション root以外のユーザの使用を許可 一般ユーザでも接続先の変更、接続と切断の切替えを許可するのであればチェックをつけてください。 同期 PPP を使用 アナログ電話回線は非同期回線ですが、ADSL や FTTH は同期回線なのでチェックをつけたままにしておきます。 ファイアウォール StamdAlone: PPPoE 接続を利用するのがこの PCだけで、他の PC などが繋がっていなければこの設定を選択してください。 Masquerading: この PC を Internet gateway として利用し、他の PC なども繋ぐのであればこの設定を選択してください。 None: ファイアウォールに関してすでに何らかの設定がある場合にはこれを選択してください。 Vine Linux では、インストール時とインストール後に、ファイアウォールの設定を行えるようになっているので、適切に設定されていればここでは None を選択しておきます。ファイアウォールの設定はここでしか行わないというのであれば StamdAlone か Masquerading のふさわしいものを選んでください。 StandAlone を選んだ場合には /etc/ppp/firewall-standalone が、 Masquerading を選んだ場合には /etc/ppp/firewall-masq が、ファイアウォールの設定ファイルとして用いられます。 必要に応じて書き変えてください。 また、利用しないを選んだ場合には、ファイアウォールの設定を参照してください。 pppoe-setupによる設定 ここでは、パッケージ rp-pppoe の pppoe-setup コマンドでの設定方法を説明します。 設定の不整合が起こる可能性がありますので pppoe-setup と tkpppoe を同時には使用しないでください。 スーパーユーザ(root)で pppoe-setupコマンドを実行します。 # pppoe-setup Welcome to the Roaring Penguin PPPoE client setup. First, I will run some checks on your system to make sure the PPPoE client is installed properly... Looks good! Now, please enter some information: USER NAME >>> Enter your PPPoE user name (default hoge@localhost): ログインユーザ名を入力し Enterキーを押します。 INTERFACE >>> Enter the Ethernet interface connected to the DSL modem For Solaris, this is likely to be something like /dev/hme0. For Linux, it will be ethn, where 'n' is a number. (default eth0): デバイス名を入力し Enterキーを押します。 (default eth0) と書かれているので、何も入力せずに Enterキーを押すと eth0 を入力したのと同じことになります。 Do you want the link to come up on demand, or stay up continuously? If you want it to come up on demand, enter the idle time in seconds after which the link should be dropped. If you want the link to stay up permanently, enter 'no' (two letters, lower-case.) NOTE: Demand-activated links do not interact well with dynamic IP addresses. You may have some problems with demand-activated links. >>> Enter the demand value (default no): オンデマンド接続を利用するかを、切断までのアイドル時間(秒) か no(利用しない) で答えます。何も入力せずに Enterキーを押すと no(利用しない) になります。 オンデマンド接続については を参照してください。 DNS Please enter the IP address of your ISP's primary DNS server. If your ISP claims that 'the server will provide DNS addresses', enter 'server' (all lower-case) here. If you just press enter, I will assume you know what you are doing and not modify your DNS setup. >>> Enter the DNS information here: DNSサーバの設定をします。何も指定がなければ server とすべて小文字で入力しEnterキーを押してください。 プロバイダから DNS サーバのIP アドレスを指定されている場合は、 プライマリDNS のIPアドレスを入力して Enterキーを押してください。 DNSの IPアドレスを入力した場合 Please enter the IP address of your ISP's secondary DNS server. If you just presss enter, I will assume there is only one DNS server. >>> Enter the secondary DNS server address here: プライマリDNS のIPアドレスを入力した場合には続けてセカンダリDNS のIPアドレスを入力します。 セカンダリDNS の指定がなければ Enterキーを押してください。 PASSWORD >>> Please enter your PPPoE password: PPPoE接続用のパスワードを入力して Enterキーを押してください。 >>> Please re-enter your PPPoE password: 確認のため、もう一度パスワードを入力して Enterキーを押してください。 FIREWALLING Please choose the firewall rules to use. Note that these rules are very basic. You are strongly encouraged to use a more sophisticated firewall setup; however, these will provide basic security. If you are running any servers on your machine, you must choose 'NONE' and set up firewalling yourself. Otherwise, the firewall rules will deny access to all standard servers like Web, e-mail, ftp, etc. If you are using SSH, the rules will block outgoing SSH connections which allocate a privileged source port. The firewall choices are: 0 - NONE: This script will not set any firewall rules. You are responsible for ensuring the security of your machine. You are STRONGLY recommended to use some kind of firewall rules. 1 - STANDALONE: Appropriate for a basic stand-alone web-surfing workstation 2 - MASQUERADE: Appropriate for a machine acting as an Internet gateway for a LAN >>> Choose a type of firewall (0-2): ファイアウォールについての設定を行います。0 1 2 のどれかと Enterキーを押してください。 0 - 設定しない: ファイアウォールに関してすでに何らかの設定がある場合にはこれを選択してください。 1 - スタンドアローン: PPPoE 接続を利用するのがこの PCだけで、他の PC などが繋がっていなければこの設定を選択してください。 2 - マスカレード: この PC を Internet gateway として利用し、他の PC なども繋ぐのであればこの設定を選択してください。 Vine Linux では、インストール時とインストール後に、ファイアウォールの設定を行えるようになっているので、適切に設定されていればここでは 0 を選択しておきます。ファイアウォールの設定はここでしか行わないというのであれば 1 か 2 のふさわしいものを選んでください。 スタンドアローン を選んだ場合には /etc/ppp/firewall-standalone が、 マスカレード を選んだ場合には /etc/ppp/firewall-masq が、ファイアウォールの設定ファイルとして用いられます。 必要に応じて書き変えてください。 また、利用しないを選んだ場合には、ファイアウォールの設定を参照してください。 ** Summary of what you entered ** Ethernet Interface: eth0 User name: username@domainname Activate-on-demand: No DNS: Do not adjust Firewalling: NONE >>> Accept these settings and adjust configuration files (y/n)? デバイス名、ユーザ名、オンデマンド接続、DNSサーバ、ファイアウォールのそれぞれの設定が正しいか確認してください。 問題がなければ y を、問題があれば n を押して Enterキーを押します。 n を選択した場合 n を選択するとログインユーザ名から設定しなおしになります。 ログインパスワード以外の項目は (default 設定した値) となり、設定したものが記憶されているので Enterキーだけで同じものを選択できます。 Adjusting /etc/ppp/pppoe.conf Adjusting /etc/ppp/pap-secrets and /etc/ppp/chap-secrets (But first backing it up to /etc/ppp/pap-secrets-bak) (But first backing it up to /etc/ppp/chap-secrets-bak) Congratulations, it should be all set up! Type 'pppoe-start' to bring up your PPPoE link and 'pppoe-stop' to bring it down. Type 'pppoe-status' to see the link status. 設定内容が、/etc/ppp/pppoe.conf/etc/ppp/pap-secrets/etc/ppp/chap-secrets に書き込まれました。 バックアップファイルが /etc/ppp/pap-secrets-bak /etc/ppp/chap-secrets-bak に作成されています。 これで設定は完了です。 保存した設定を利用して接続する tkpppoeによる接続 まず、tkpppoe を起動します。 $ tkpppoe & 接続 の文字の右側に接続名が表示されたプルダウンメニューがあります。 設定を複数作成した場合はメニューから選んでください。 スタート をクリックすると接続します。 ストップ をクリックすると切断します。 終了 をクリックすると tkppoe を終了します。 tkpppoe が終了するだけで、接続および切断の状態を変える操作は行いません。 接続していれば接続したまま、切断していれば切断したままになります。 接続名の右側の上下の四角は、上が送信の状態、下が受信の状態を表します。それぞれの色の意味は以下のとおりです。 色と送受信の状態 接続されていません 赤と灰の点滅 接続作業中です 再接続中です 接続していますが、アイドル状態(通信していない状態)です 接続していて、データの送信、受信中です
コマンドによる接続 pppoe-startpppoe-stop はスーパーユーザ(root)で実行します。pppoe-status は一般ユーザでも実行できます。 接続には pppoe-start を実行します。 # pppoe-start .. Connected! 状態の確認には pppoe-status を実行します。 $ pppoe-status pppoe-status: Link is up and running on interface ppp0 ppp0 リンク方法:Point-to-Pointプロトコル inetアドレス:x23.1x3.12x.xx P-t-P:x1.x2.x3.12x マスク:x55.2x5.25x.25x UP POINTOPOINT RUNNING NOARP MULTICAST MTU:145x Metric:x RXパケット:4 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0 TXパケット:3 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0 衝突(Collisions):0 TXキュー長:3 RX bytes:118 (118.0 b) TX bytes:54 (54.0 b) 切断には pppoe-stop を実行します。 # pppoe-stop Killing pppd (2640) Killing pppoe-connect (2601) pppoe デーモンによる自動接続、自動切断 pppoe のパッケージには /etc/rc.d/init.d/pppoe というスクリプトが含まれているので、pppoe という名前のデーモンとして利用することができます。 起動時に PPPoE 接続を行うようにしたい場合などは利用してください。 pppoe-setup で作成した設定ファイルを利用するのであらかじめ設定しておいてください。 # /sbin/service pppoe Usage: pppoe {start|stop|restart|status}start(起動)と、stop(停止)、restart(再起動)、status(状態の表示) を行うことができます。 start , stop , status は、それぞれ pppoe-start , pppoe-stop , pppoe-status とほぼ同じです。 また、restart は pppoe-stop のあと pppoe-start を行います。 正確な内容については /etc/rc.d/init.d/pppoe をエディタやページャなどで参照してください。 サービスについては各種サービスの起動を参照してください。
その他の情報 この文書に書かれている情報は、PPPoE の機能のごく一部です。詳しくは、rp-pppoe のパッケージに含まれるドキュメント(/usr/share/doc/rp-pppoe-*/)等を参照してください。